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審決分類 審判 査定不服  意48条1項3号非創作者無承継登録意匠 取り消して登録 C6
管理番号 1047079 
審判番号 不服2001-2137
総通号数 23 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2001-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-02-15 
確定日 2001-10-09 
意匠に係る物品 冷蔵庫 
事件の表示 平成11年意匠登録願第 19869号「冷蔵庫」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願の意匠
本願の意匠は、平成11年7月23日の意匠登録願に係り、その願書の記載及び願書に添付した図面の記載によれば、意匠に係る物品が「冷蔵庫」であり、その形態が、同添付図面のとおりである(別紙第一参照)。
すなわち、冷蔵庫を、実線及び破線で表したものであり、その「両開き扉部分」を実線で表し、部分意匠の意匠登録を受けようとするものである。
その破線で表された部分の形態について、全体が、高さ、横幅、奥行きの比を、略3:1:1とする縦長略直方体状の筐体であり、その下方を三段の引出し部とし、各引出し部の前面板を、分厚い板状のものとし、両開き扉の表面と引出しの前面板表面とを面一致状に形成したものである。
その実線で表された部分の形態について、縦長略直方体状の筐体の上方略2/5を両開き扉とし、その左側の扉と右側の扉の横幅を、略2:3として中央やや左寄りにおいて開閉するものとし、左側の扉につき、開閉部側の縁部の中央から下方に細幅帯状の把手を形成し、その把手の手掛け部側(左側)を緩やかな弧状に形成し、その弧状に沿って帯状に凹陥部を形成すると共に把手の裏面部を窪ませて手指挿入部とし、右側の扉につき、把手を左側の扉の把手と左右対称に形成したものであって、右側の扉の右方寄りの略中央に縦長略矩形状の区画を表し、その区画内の略中央に縦に帯状の表示部を表し、その表示部の右斜め上方に2個の小円形状の操作釦を、下方に縦3列横2列の計6個の操作釦を表したものである。
2.引用の意匠
これに対して、原審が拒絶の理由に引用した意匠は、本願の出願日前の他の意匠登録出願であって、その出願後に意匠法第20条第3項の規定により意匠公報に掲載された登録第1058221号意匠の「両開き扉部分」であって、同公報の記載によれば、意匠に係る物品が「冷蔵庫」であり、その形態が、同公報に示されるとおりである(別紙第二参照)。
その形態について、全体が、高さ、横幅、奥行きの比を、略3:1:1とする縦長略直方体状の筐体であり、その筐体の上方略2/5を両開き扉とし、その左側の扉と右側の扉の横幅を、略2:3として中央やや左寄りにおいて開閉するものとし、その下方を三段の引出し部とし、上段の引き出しは左右2個に分割されたものであり、また、両開き扉及び各引出し部の前面板を、分厚い板状のものとし、両開き扉の表面と引出しの前面板表面とを面一致状に形成したものである。また、左側の扉につき、開閉部側の縁部の中央から下方に細幅帯状の把手を形成し、その把手の手掛け部側(左側)を緩やかな弧状に形成し、その弧状に沿って帯状に凹陥部を形成すると共に把手の裏面部を窪ませて手指挿入部としたものであり、右側の扉につき、把手を左側の扉の把手と左右対称に形成したものである。
3.対比
まず、両意匠は、意匠に係る物品が共通しており、意匠登録を受けようとする「両開き扉部分」と、それに対応する引用意匠の「両開き扉部分」の形態について、以下の共通点と差異点が認められる。
[共通点]
縦長略直方体状の筐体の上方略2/5を両開き扉とし、その左側の扉と右側の扉の横幅を、略2:3として中央やや左寄りにおいて開閉するものとし、両開き扉を、分厚い板状のものとし、引出しの前面板表面とを面一致状に形成したものであって、左側の扉につき、開閉部側の縁部の中央から下方に細幅帯状の把手を形成し、その把手の手掛け部側(左側)を緩やかな弧状に形成し、その弧状に沿って帯状に凹陥部を形成すると共に把手の裏面部を窪ませて手指挿入部としたものであり、また、右側の扉につき、把手を左側の扉の把手と左右対称に形成している点が共通している。
[差異点]
本願意匠は、右側の扉の左方寄りの中央に縦長略矩形状の区画を表し、その区画内の略中央に縦に帯状の表示部を表し、その表示部の右斜め上方に2個の小円形状の操作釦を、下方に縦3列横2列の計6個の操作釦を表しているのに対し、引用意匠は、表示部及び操作部を設けていないものである点に差異がある。
4.類否判断
そこで、上記の共通点及び差異点が、両意匠の類否判断に及ぼす影響について検討する。
両意匠に共通する形態は、この種の物品において、従来から普通に見られる態様であり(平成10年8月7日発行の意匠公報に所載された登録第1017616号意匠「冷蔵庫」、平成11年1月18日発行の意匠公報に所載された登録第1029991号意匠「冷蔵庫」、及び特許庁が平成10年9月4日に受入れた三菱電機株式会社発行のカタログ「三菱インバータ冷蔵庫総合カタログ’98/夏」の15頁に掲載されたMR-M48Sの「冷蔵庫」[公知資料番号HN10014881号]の両開き扉部分参照)、両意匠を特徴付けるところと成り得ず、その類否判断に及ぼす影響は、微弱なものといわざるを得ない。
一方、両意匠の差異点について、本願意匠が、右側の扉の左方寄りの中央に縦長略矩形状の区画を表し、その区画内の略中央に縦に帯状の表示部を表し、その表示部の右斜め上方に2個の小円形状の操作釦を、下方に縦3列横2列の計6個の操作釦を表している点は、この種の物品において、看者の注意を惹く目立つ部分の差異といえ、本願意匠の特徴を成し、その類否判断に及ぼす影響は、大きいというべきである。
以上の通りであって、両意匠は、意匠に係る物品は共通しているが、その形態について、両意匠の共通点は、その類否判断に及ぼす影響は、微弱なものといわざるを得ないのに対し、差異点は、両意匠の類否判断に及ぼす影響が、大きいというべきであり、差異点が共通点を凌駕する両意匠は、類似するものということができない。
5.まとめ
したがって、本願意匠は、引用意匠に類似せず、意匠法第3条の2の規定に該当しないものであるから、本願意匠を原査定の拒絶の理由によって、本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2001-09-26 
出願番号 意願平11-19869 
審決分類 D 1 8・ 16- WY (C6)
最終処分 成立  
前審関与審査官 樋田 敏恵 
特許庁審判長 吉田 親司
特許庁審判官 西本 幸男
伊藤 晴子
登録日 2001-11-02 
登録番号 意匠登録第1129947号(D1129947) 
代理人 宮田 金雄 

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