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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服200214189 | 審決 | 意匠 |
不服200217473 | 審決 | 意匠 |
不服200217472 | 審決 | 意匠 |
不服20026541 | 審決 | 意匠 |
不服20027059 | 審決 | 意匠 |
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審決分類 |
審判 査定不服 意48条1項3号非創作者無承継登録意匠 取り消して登録 G2 |
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管理番号 | 1098195 |
審判番号 | 不服2002-21348 |
総通号数 | 55 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2004-07-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-09-26 |
確定日 | 2004-05-12 |
意匠に係る物品 | 乗用自動車 |
事件の表示 | 意願2000-9174「乗用自動車」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
第1.本願意匠 本願は、平成12(2000)年3月2日の部分意匠に係る意匠登録出願であって、その意匠(以下、「本願意匠」という。)は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「乗用自動車」とし、形態は、願書の記載及び願書に添付された図面代用写真のとおりであり、意匠登録を受けようとする部分を朱線で囲み表したものである(本件審決書に添付の別紙第1参照)。 第2.引用意匠 原審において、拒絶の理由(意匠法第3条の2)として引用した意匠(以下、「引用意匠」という。)は、平成10(1998)年4月21日に出願され、その後、平成12年(2000)12月4日に発行の意匠公報に所載された意匠登録第1043198号の乗用自動車の右側フロントライト部分の意匠であって、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「乗用自動車」とし、形態は、願書の記載及び願書に添付された図面代用写真のとおりである(本件審決書に添付の別紙第2参照)。 第3.両意匠の対比検討 両意匠を対比すると、両意匠は、意匠に係る物品が共通し、本願意匠の「意匠登録を受けようとする部分」の用途及び機能、位置、大きさ、範囲も、引用意匠のその部分に相当する箇所と共通し、形態については、主として、以下に示す共通点及び差異点がある。 すなわち、両意匠は、全体の基本的構成態様が共通し、各部の具体的態様においても、一部共通している点があるが、一方、各部の具体的態様のうち、(1)クリアランスランプ部について、本願意匠は、前方視小さめの円形状に形成しているのに対し、引用意匠は、略三角形状に形成している点、(2)ターンシグナルランプ部について、本願意匠は、前方視略卵形状に形成しているのに対し、引用意匠は、略三角形状に形成している点、(3)各ランプ部の配置態様について、本願意匠は、前方視各ランプ部を間隔の空いた独立状に形成しているのに対し、引用意匠は、間隔の無い連接状に形成している点に差異がある。 そこで、両意匠の共通点及び差異点を総合して、両意匠を全体として検討する。 先ず、両意匠に共通する全体の基本的構成態様、並びに、両意匠に共通する各部の具体的態様の一部については、この種物品の属する分野において、他にも見受けられる態様であり、格別看者の注意を引くものとはいい難いから、類否判断に及ぼす影響は微弱にすぎず、さらに、それらの共通点を纏めても、格別の共通感を奏するとはいい難いものであって、類否判断に及ぼす影響がなお微弱の域を超えないといわざるを得ない。 次に、各部の具体的態様のうち差異点とした、(1)のクリアランスランプ部については、本願意匠が前方視小さめの円形状に形成し、引用意匠が略三角形状に形成している点で、形態上の構成要素をなすところの基本的な形状が異なるものであって、看者に別異の印象を与えるものであるから、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。(2)のターンシグナルランプ部については、本願意匠が前方視略卵形状に形成し、引用意匠が略三角形状に形成している点で、形態上の構成要素をなすところの基本的な形状が異なるものであって、看者に別異の印象を与えるものであるから、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。(3)の各ランプ部の配置態様については、本願意匠が前方視各ランプ部を間隔の空いた独立状に形成し、引用意匠が連接した一体状に形成している点で、形態上の構成要素をなすところの配置態様が異なるものであって、看者に別異の印象を与えるものであるから、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。 そうすると、前記の各部の具体的態様の(1)乃至(3)の差異点は、何れも、両意匠に共通する態様を翻す程の印象を看者に与えるものであり、それらの差異点が相俟って、両意匠の醸し出す形態全体の印象を異にする程の差異感を奏するものであるから、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。 したがって、本願意匠は、引用意匠と意匠に係る物品、並びに、用途及び機能、位置、大きさ、範囲は共通するが、形態において、両意匠の差異感は共通感を凌駕するものであり、類否判断を左右するという外ないから、両意匠は意匠全体として観察すると、類似する意匠とはいえない。 第4.むすび 本願は、原査定の拒絶理由によっては、拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2004-03-31 |
出願番号 | 意願2000-9174(D2000-9174) |
審決分類 |
D
1
8・
16-
WY
(G2)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 前畑 さおり |
特許庁審判長 |
伊勢 孝俊 |
特許庁審判官 |
永芳 太郎 鍋田 和宣 |
登録日 | 2004-06-04 |
登録番号 | 意匠登録第1211885号(D1211885) |