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審決分類 |
審判 査定不服 意10条1号類似意匠 取り消して登録 B7 |
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管理番号 | 1381697 |
総通号数 | 2 |
発行国 | JP |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2022-02-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-09-21 |
確定日 | 2021-12-03 |
意匠に係る物品 | コンパクト |
事件の表示 | 意願2020− 5279「コンパクト」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は,出願当初,本意匠の出願番号を意願2020−5276とする,令和2年(2020年)3月18日の関連意匠の意匠登録出願であって,その意匠は,意匠に係る物品を「コンパクト」とし,その形態を,願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。 原審は,令和2年12月10日付けで,本願意匠は,「平面図において,本願意匠は本意匠に比して突起部と平坦部の段差が明瞭であり,平坦部は,本願意匠では長方形状と認定できる程度にそれぞれ面積を有する一方,本意匠では突起部の隙間程度であり,突起部も,本願意匠は矩形状といえる一方,本意匠ではより円形に近似し,その基本的構成態様が大きく異なり,類似するとはいえ」ないため,願書に記載した本意匠に類似する意匠と認められず,意匠法第10条第1項の規定に該当しないとして拒絶理由通知を送付した。 この拒絶理由の通知に対し,出願人は,令和3年(2021年)1月12日に,「繊維集合体から多数の凸部及び凹部が構成され,その凸部が略半球状であって且つ千鳥配列で規則正しい配列態様で配置されているという両意匠部分の基本骨格から受ける共通の視覚的効果の中において,凸部の若干の大きさの違いや凸部の数の若干の違いは,埋没してしまう程度の極めて小さな違いに過ぎ」ず,これらの差異点「が類否判断に及ぼす影響は,明らかに微弱なものと言え」るとして本願意匠の部分意匠として意匠登録を受けようとする部分(以下「本願部分」という。)は,意願2020−5276の本願部分に相当する部分(以下「本意匠部分」という。)と類似しているとする意見書を提出したが,原審は,同年6月28日付けで,両意匠は,「突起部と平坦部の段差が明瞭であり,平坦部は,本願意匠では長方形状と認定できる程度にそれぞれ面積を有する一方,本意匠では突起部の隙間程度で」あり,「突起部も,本願意匠は矩形状といえる一方,本意匠ではより円形に近似し,その基本的構成態様が大きく異なる点」は,「単に大きさの程度の差による軽微な差異であるともいえず,素材による質感及び配列の共通性よりも明らかに表れているものといえ,当該差異点は代理人の述べる共通性を凌駕するもので」あるとして拒絶査定を行っている。 原審の拒絶の判断に対し,審判請求人は,令和3年9月21日に審判請求書を提出し,「原査定を取り消す。本願の意匠は登録すべきものとする,との審決を求める。」とする審判請求書を提出するとともに,同日に提出した手続補正書によって,願書の「本意匠の表示」欄の記載を削除する補正を行った。 この結果,原審の,意匠法第10条第1項の規定に該当しないという拒絶の理由は解消したこととなるから,この理由により本願を拒絶することはできない。 また,当審において更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-11-15 |
出願番号 | 2020005279 |
審決分類 |
D
1
8・
3-
WY
(B7)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
上島 靖範 |
特許庁審判官 |
渡邉 久美 江塚 尚弘 |
登録日 | 2021-12-09 |
登録番号 | 1703252 |
代理人 | 岩田 徳哉 |