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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 N3
管理番号 1388440 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2022-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-02-01 
確定日 2022-08-09 
意匠に係る物品 情報操作補助用パネルの進退のためのタブ用画像 
事件の表示 意願2021− 3927「情報操作補助用パネルの進退のためのタブ用画像」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 第1 手続の経緯

本願は、令和3年(2021年)2月25日の意匠登録出願であって、その後の主な手続の経緯は、以下のとおりである。

令和 3年(2021年) 7月28日付け 拒絶理由通知書
同年 9月10日 意見書の提出
同年 10月26日付け 拒絶査定
令和 4年(2022年) 2月 1日 審判請求書の提出

第2 本願の意匠

本願の意匠は、意匠に係る画像を「情報操作補助用パネルの進退のためのタブ用画像」とし、その画像(以下「本願画像意匠」という。)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載したとおりとしたものであって、「画像図において破線で示されたアイコン画像は意匠登録を受けようとする意匠以外のものである。」としたものである。

第3 原査定における拒絶の理由及び引用した意匠

原査定における拒絶の理由は、本願画像意匠は、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者(以下、「その意匠の属する分野における通常の知識を有する者」を「当業者」という。)が日本国内又は外国において公然知られ、頒布された刊行物に記載され、又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった形状等(形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合)又は画像に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので、意匠法3条2項の規定に該当するとしたものであって、具体的には、以下のとおりである。

「この意匠登録出願の意匠は、タブ用画像について意匠登録を受けようとするものであり、左辺と右辺が平行な縦長の直角台形のタブであって、右辺を左辺より長くし、下辺を緩やかに傾斜させたものと認められます。
しかしながら、左辺と右辺が平行な縦長の直角台形のタブであって、右辺を左辺より長くし、下辺を傾斜させたものは、画像1にみられるように本願出願前に公知です。また、直角台形のタブにおいて、縦横比や傾斜した辺の角度を種々にすることが、画像1の他、画像2−3にみられるように本願出願前に一般的に行われています。
そうすると、本願意匠は、左辺と右辺が平行な縦長の直角台形のタブにおいて、右辺を左辺より長くし、下辺を傾斜させるという本願出願前に公知の態様について、本願出願前に一般的に行われているように縦横比や傾斜した辺の角度を変更しつつ表したものに過ぎないため、当業者であれば容易に創作することができたものです。

画像1
大韓民国意匠商標公報 2018年 8月 2日
画像デザイン表示用ディスプレイパネル(登録番号30−0966638)の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HH30424631号)
の参考図1.1に表された画像の左部のグラフエリアの左に表されたタブの画像

画像2
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1549402号の意匠
の正面図において表示部に表された画像の右上部に表されたタブの画像

画像3
特許庁発行の公開特許公報記載
特開2013−218739
の図4に表された画像の下部に表されたタブの画像」

第4 当審の判断

以下、本願画像意匠の意匠法3条2項の該当性、すなわち、本願画像意匠が当業者であれば容易に創作することができたか否かについて検討し、判断する。

1 本願画像意匠(別紙第1参照)
(1)本願画像意匠の用途及び機能
本願画像意匠(意匠に係る画像「情報操作補助用パネルの進退のためのタブ用画像」)は、願書の記載及び添付図面によれば、情報処理装置の表示画面上に情報操作補助用パネルを現出又は消失させるために形成したタブの画像意匠であって、使用状態を示す参考図1ないし使用状態を示す参考図4によれば、表示画面上の右端に現れる本願画像意匠をクリックすることにより、本願画像意匠は、横方向に移動して真ん中付近で停止し、さらに本願画像意匠をドラッグすることにより左端まで移動できるもので、ドラッグしながら元の位置まで移動することもできるものである。

(2)本願画像意匠の態様
「画像図」に表された本願画像意匠の態様は、斜辺を下側とする略左倒横長直角台形で、上端左隅の角を隅丸としたものであって、上辺、左辺及び右辺の長さの比率は、約1:2.2:2.7で、右辺と傾斜辺の内角は、約65度である。

2 引用の画像の認定
原査定における拒絶の理由で引用された画像について、以下のとおり認定する。なお、引用の画像は、主として本願画像意匠の創作容易の判断の基礎となる箇所の態様に基づいて認定する。

(1)画像1(別紙第2参照)
ア 画像1について
画像1は、「画像デザイン表示用ディスプレイパネル」の参考図に表された画像であって、右側に対比する対象物(車両)の情報等を評価の高い順に縦に複数個並べたエリアを配置し、左側にその評価の根拠となる各種の数値をグラフ化したエリアを配置したものであって、グラフのエリアは、上から順に6段階に評価を分けた横軸を縦に並べている。
本願画像意匠の創作容易の判断の基礎とする画像は、グラフのエリアの左端にグラフの横軸の縦幅に合わせて上端から縦に6個連結して設けた同形の図形等である。
イ 画像1の図形等
画像1の各図形等は、斜辺を下側とする略左倒横長直角台形で、上端左隅の角を隅丸としたものであって、上辺、左辺及び右辺の長さの比率は、約1:1.6:2.4で、右辺と傾斜辺の内角は、約52度である。

(2)画像2(別紙第3参照)
ア 画像2について
画像2は、意匠に係る物品を「携帯情報端末機」とし、その表示画面において、顔写真等を表示するステータス表示領域、各種機能を呼び出すための操作領域、緊急に操作する必要のある機能を呼び出すための緊急操作領域の3つの領域を縦に配置している。
本願画像意匠の創作容易の判断の基礎とする画像は、ステータス表示領域の右上端に形成されたタブの画像意匠である。
イ 画像2の画像意匠
画像2の画像意匠は、斜辺を下側とする略右倒横長直角台形であって、上辺、右辺及び左辺の長さの比率は、約1:2.3:2.5で、左辺と傾斜辺の内角は、約75度である。

(3)画像3(別紙第4参照)
ア 画像3について
画像3は、コピー機のタッチパネルに表示される画面内の画像意匠であって、本願画像意匠の創作容易の判断の基礎とする画像は、画面の下方に表示されたタブ(タブ111)の画像意匠である。
イ 画像3の画像意匠
画像3の画像意匠は、斜辺を右側とする略逆横長直角台形であって、左辺、上辺及び下辺の長さの比率は、約1:3.3:2.9で、上辺と傾斜辺の内角は、約72度である。

3 本願意匠の創作性の検討
画像を含む意匠の分野において、斜辺を下側とする略右倒横長直角台形のタブ(画像2)や、斜辺を右側とする略逆横長直角台形のタブ(画像3)は、本願の出願前に公然知られているものである。
しかしながら、本願画像意匠のように、斜辺を下側とする略左倒横長直角台形で、上端左隅の角を隅丸としたものであって、右辺と傾斜辺の内角を、約65度としたものは、本願画像意匠の他には見られないものである。また、その用途及び機能においても、本願画像意匠をクリックすることにより、表示画面の右端から横方向に移動して真ん中付近で停止し、ドラッグすることにより左端まで移動できるものも、本願画像意匠独自の特徴といえるものであるから、本願画像意匠は、当業者にとって、格別の創作を要したものといわざるを得ない。
そうすると、本願画像意匠の態様は、画像を含む意匠の分野において、独自の着想によって創出したものであり、当業者が公然知られた画像に基づいて容易に本願画像意匠の創作をすることができたということはできない。

第5 むすび

以上のとおりであって、本願画像意匠は、原査定において示した理由によっては意匠法3条2項に規定する意匠に該当しないものであるから、この拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また、当審において、更に審理した結果、他に拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

別掲









審決日 2022-07-20 
出願番号 2021003927 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (N3)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 内藤 弘樹
外山 雅暁
登録日 2022-08-24 
登録番号 1723758 
代理人 東京UIT国際特許業務法人 

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