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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 L3
管理番号 1388446 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2022-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-03-11 
確定日 2022-08-30 
意匠に係る物品 フレーム付デッキ 
事件の表示 意願2020− 22689「フレーム付デッキ」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 第1 手続の経緯

本願は、物品の部分について意匠登録を受けようとする令和2年(2020年)10月21日の意匠登録出願であって、その後の主な手続の経緯は、以下のとおりである。

令和3年(2021年) 3月29日付け 拒絶理由通知
同年 5月14日 意見書の提出
同年 12月 9日付け 拒絶査定
令和4年(2022年) 3月11日 審判請求書の提出

第2 本願の意匠

本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「フレーム付デッキ」とし、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(形状等)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであり、物品の部分として意匠登録を受けようとする部分(以下「本願部分」という。)を、「実線で表した部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分であり、断面図を含めて部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を特定している。」とするものである。(別紙第1参照)

第3 原査定の拒絶の理由及び引用した意匠

原査定における拒絶の理由は、本願意匠は、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者(以下、「その意匠の属する分野における通常の知識を有する者」を「当業者」という。)が日本国内又は外国において公然知られ、頒布された刊行物に記載され、又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった形状等又は画像に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので、意匠法3条2項の規定に該当するとしたものであって、具体的には、以下のとおりである。

「本願意匠は、フレーム付きデッキに係るものであり、デッキの上面片側に寄せて東屋風のフレームが設けられているもので、当該フレーム部分を意匠登録を受けようとする部分としたものです。
この種物品分野では、デッキの上に東屋風のフレームを設置することは、本願出願前よりすでに行われており(意匠1、意匠2)、また、本願意匠のフレーム部と同様に角柱状で構成され、比率や上端部角の形状が似ている東屋風のフレームも、本願出願前より公然知られています(意匠3)。
当業者であれば、デッキ上のフレームの種類を変更することに特段困難を伴うものではありません。そうすると、本願意匠は、意匠1あるいは、意匠2のようにデッキの上に設置されたフレームを意匠3のフレームに置き換えたもののうち、フレーム部のみを意匠登録を受けようとする部分としたものに過ぎず、当業者にとって容易に創作できたものと認められます。

意匠1
独立行政法人工業所有権情報・研修館が2008年 6月27日に受け入れた
ランドスケーププロダクツ
第41頁所載
パーゴラの意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HC20012532号)

意匠2
電気通信回線の種類 インターネット
掲載確認日(公知日) 2017年 6月26日
受入日 特許庁意匠課受入2017年12月11日
掲載者 株式会社タカショー
表題 庭まわり/テラス/ホームヤードルーフシステム|株式会社タカショー
掲載ページのアドレス
http://proex.product.takasho.co.jp/shop/r/r270104/
に掲載された「ポーチ」の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HJ29014580号)

意匠3
電気通信回線の種類 インターネット
掲載確認日(公知日) 2017年 9月 1日
受入日 特許庁意匠課受入2017年12月18日
掲載者 株式会社INAX
表題 LIXIL | ニュースリリース | 独立型で様々な屋外スペースに快適空間をつくる非住宅空間向け「独立オーニング」新発売 〜5種41色のキャンバスと省施工対応で、店舗や施設などの様々なニーズに対応〜
掲載ページのアドレス
http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2017/040_exterior_0414_01.html?_ga=2.201555857.1817418079.1503449169-1565849850.1503449169
に掲載された「独立オーニング」の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HJ29028269号)」

第4 当審の判断

以下、本願意匠の意匠法3条2項の該当性、すなわち、本願意匠が当業者であれば容易に創作することができたか否かについて検討し、判断する。

1 本願意匠

(1)意匠に係る物品
意匠に係る物品は、日除け等を上枠に取り付けることができるフレームの支柱を、デッキの上面に固定した「フレーム付デッキ」である。

(2)本願部分
願書の記載及び願書に添付した図面の記載の内容から、本願部分の用途及び機能、位置、大きさ及び範囲、並びに形状等は、以下のとおりである。

ア 本願部分の用途及び機能、並びに位置、大きさ及び範囲
本願部分の用途及び機能は、日除け用のフレームであり、その位置、大きさ及び範囲は、デッキ上面の真ん中付近から左端寄りまでの位置で、平面視において全体の半分程度の大きさ及び範囲とするものである。

イ 本願部分の形状等
(ア)基本的構成態様
全体は、断面視略縦長長方形の角柱を、平面視略正方形となるよう縦横に4本、水平に配置して上枠とし、その四隅の角にそれぞれ断面視略正方形の角柱を、上端面が上枠の上面と面一となるよう垂直に取り付けて支柱としたものであって、平面の四隅に略薄板状のエンドキャップを取り付けている。
全体の縦横の長さ及び高さの比率は、約1:1:1.14である。
(イ)各部の長さの比率
上枠の端面の縦横の長さ及び側面の横の長さの比率は、約3:2:33で、支柱の端面の一辺の長さ及び側面の高さの比率は、約1:21で、上枠と支柱の端面の長さの比率は、縦が約3:2で、横が約1:1である。
(ウ)支柱
支柱の左右側面の内側と外側の下端両隅に、それぞれデッキに取り付けるための皿ねじ様の金具の頭を形成している。
(エ)エンドキャップ
エンドキャップはすべて同形で、上枠の四隅の角に合わせて平面視略L字状に形成したものであって、その内側及び外側の両端から約1/3強を略細長矩形に薄く切り欠いている。

2 引用意匠の認定

(1)意匠1(別紙第2参照)
意匠1は、「パーゴラ」の意匠であって、平面視略正方形の上枠を水平に配置し、その四隅の角に略縦長四角柱状の支柱を取り付けたものであって、支柱の下端寄りに、上枠の外形よりやや大きな略矩形板を3枚、上下に近接して水平に配置してデッキとし、上枠の内側にルーバー状の日除けを取り付けたものである。

(2)意匠2(別紙第3参照)
意匠2は、「ポーチ」の意匠であって、平面視略長方形の上枠を水平に配置し、その底面の四隅の角に略縦長四角柱状の支柱を取り付けたものであって、略長方形板状のデッキ上面のやや端部寄りに設置している。

(3)意匠3(別紙第4参照)
意匠3は、「独立オーニング」の意匠であって、断面視略縦長長方形の略横長四角柱を、平面視略正方形となるよう縦横に4本、水平に配置して上枠とし、その四隅の角にそれぞれ断面視略正方形の略縦長四角柱を、上端面が上枠の上面と面一となるよう取り付けて支柱としたものであって、上枠の内側のやや下側に日除けを取り付けたものである。

3 本願意匠の創作性の検討
この物品の属する分野において、断面視略縦長長方形の略横長四角柱を、平面視略正方形となるよう縦横に4本、水平に配置して上枠とし、その四隅の角にそれぞれ断面視略正方形の略縦長四角柱を、上端面が上枠の上面と面一となるよう取り付けて支柱としたものは、意匠3に見られるとおり、本願の出願前から公然知られているものである。しかしながら、支柱をデッキに取り付けるため、支柱の内外側の下端両隅に金具を形成しているものは、意匠1ないし意匠3には見られず、また、上枠の四隅の角に合わせて形成したエンドキャップを平面視略L字状の薄板とし、その平面視内側及び外側の両端を略細長矩形に薄く切り欠いたものは、本願部分の他には見られないものであるから、本願部分のこれらの態様は、当業者にとって、一定の創作を要したものといわざるを得ない。
そうすると、本願部分の態様は、当業者が公然知られた形状等に基づいて容易に意匠の創作をすることができたということはできない。

第5 むすび

以上のとおりであって、本願意匠は、原審が示した理由によっては意匠法3条2項に規定する意匠に該当しないものであるから、この拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また、当審において、更に審理した結果、他に拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

別掲



















審決日 2022-08-17 
出願番号 2020022689 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (L3)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 内藤 弘樹
外山 雅暁
登録日 2022-09-12 
登録番号 1725298 
代理人 弁理士法人英知国際特許商標事務所 

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